コンサルタントコラム

経営戦略と人事戦略


パートナー 山本 陽二

 経営戦略と人事戦略は一体で不可分なものであると考えています。例えば中期経営計画では3年から5年のスパンにおける数値目標と、達成のためのあらゆる方法論が示されます。この方法論が言わば経営戦略であり、数値目標等を達成するためのシナリオを指します。様々なシナリオが検討されそして実行される。不具合があれば随時修正して継続的に活動する。これが経営戦略だと考えます。

 一方でこれを達成するにはそれに適した人材が必要です。その実行のために最適な人材を取り揃え、適材適所に十分な人員を配置する、つまり「人員の規模とクオリティ」がタイムリーに供給されている必要があります。これを人的資源管理と言います。(下図参照)

 例えばこの人的資源管理の目標を「求める人材がその保有する能力等を十分に発揮し、いきいきとやりがいをもって働ける、そしてそのことによって人的資源の最大化を図る」とします。そしてこの目標を達成するためにどのようなシナリオを描くのか、これが人事戦略だと考えています。

 

 またこの人事戦略を検討するうえで注意したいのは、「人間は感情のある生き物である」ということを常に頭におくことです。言い換えるとモチベーションをどうやったら高めることが出来るのか、ということです。モチベーションが高まらない施策はかえって諸刃の剣なってしまうことをあらためて理解しておく必要があります。

 またたまに「うちは中小企業なので大企業の考えるような人事施策は馴染まない」等という声も聞かれます。本当にそうでしょうか。規模は違えども働くのは同じ人間です。このシナリオにも大企業用とか中小企業用等との考え方は基本的にはないと思っています。

 労働力人口の減少が今後かつてない勢いで進むことが見込まれています。必要な人材を確保して繋ぎ止めていくためにも、働き方改革を始めとした多様な働き方が選択出来て、いきいきとやりがいをもって仕事が出来る環境作りをする。このことがより一層大切となっています。経営戦略を実現するのも結局はひと次第。人事戦略をどう描くのか、今後企業が生き残る鍵であると考えます。

執筆者紹介

パートナー

山本 陽二 やまもと ようじ

事業内容を十分把握し、経営方針や企業風土を踏まえた上で、公平で一貫性のある視点でのワンストップ人事コンサルティングの提供を心がけている。

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